「YouTubeは何時に投稿すると伸びるのか」「何曜日がいいのか」は、動画を出す人なら一度は調べる問いだ。よく見かけるのは「平日は18時、土日は昼」といった答えだが、実際の再生数で確かめた話は多くない。Rosterは日本のYouTubeチャンネルの動画の公開日時と再生数を記録しているので、投稿した時間帯・曜日と再生数の関係を調べた。
再生数をそのまま時間帯ごとに比べると、大きなチャンネルがよく投稿する時間帯ほど数字が大きく出てしまい、時間帯そのものの影響が分からない。そこで1本1本の動画を「同じチャンネルのほかの動画の再生数(中央値)」と比べ、それを上回ったかどうかを数えた。時間帯に関係がなければ、どの時間帯でも「いつもより多く再生された割合」はおよそ50%になる。
この条件で残ったのは、通常の動画8,649本(1,193チャンネル)とショート動画2,909本(428チャンネル)の合計11,558本。公開日は主に2026年5月下旬〜8月上旬に集中している。
まず、どの時間帯に投稿が多いかを見ると、通常の動画は10〜13時が27.0%、17〜19時が21.8%で、この2つで約半分を占めた。1時間ごとでは10時(9.6%)と11時(9.1%)が最も多い。ショート動画は10〜13時が24.2%、6〜9時が22.1%、17〜19時が21.2%で、朝に出す割合が通常の動画より高い。1時間ごとでは9時(10.9%)と18時(9.2%)が多かった。
| 投稿した時間帯 | 投稿の割合 | 再生数の中央値(そのまま) | いつもより多く再生された割合 |
|---|---|---|---|
| 0〜5時 | 9.7% | 1.2万 | 50.0% |
| 6〜9時 | 16.4% | 2.6万 | 48.2% |
| 10〜13時 | 27.0% | 2.7万 | 49.2% |
| 14〜16時 | 6.1% | 1.4万 | 45.0% |
| 17〜19時 | 21.8% | 1.4万 | 51.6% |
| 20〜21時 | 13.0% | 1.8万 | 51.2% |
| 22〜23時 | 6.0% | 1.1万 | 46.6% |
再生数をそのまま比べると、10〜13時(2.7万)と6〜9時(2.6万)が17〜19時(1.4万)の約2倍になる。ところが同じチャンネルの中で比べると、10〜13時の動画がいつもより多く再生された割合は49.2%で、ほぼ50%のままだった。実際、10〜13時に投稿された動画のチャンネルの登録者数(中央値)は10.2万人で、17〜19時(6.0万人)より大きい。つまり「午前の動画は再生数が多い」ように見えるのは、大きなチャンネルが午前に投稿していることが多いからで、時間帯のおかげではない可能性が高い。
同じチャンネルの中で比べたときに、わずかに上回ったのは17〜19時(51.6%)と20〜21時(51.2%)、下回ったのは14〜16時(45.0%)と22〜23時(46.6%)だった。夕方〜夜がやや有利という、よく言われる話と向きは合っている。ただし差は50%から数ポイントで、「いつもより1割多く再生される」ほどの差ではない。
17〜19時のわずかな有利が、特定の規模のチャンネルだけの話ではないかを確かめるため、登録者の規模で分けて同じ集計をした。17〜19時の「いつもより多く再生された割合」は、1万〜10万人で52.0%、10万〜100万人で50.7%、100万人以上で55.6%と、どの規模でも50%を上回った。公開から7〜20日の動画(50.3%)と20〜90日の動画(52.4%)に分けても同じだった。
一方で、14〜16時が低く出たのは生配信の影響が大きかった。配信のアーカイブが混ざらないよう60分以下の動画だけに絞ると、14〜16時は49.8%でほぼ50%に戻った。昼の配信は夜の配信よりアーカイブが見られにくい、という別の話が混ざっていたと考えられる。
通常の動画を曜日ごとに見ると、いつもより多く再生された割合は48.4%(金曜)〜51.3%(土曜)の範囲に収まり、曜日による差はほとんどなかった。ショート動画を時間帯ごとに見ても46.2%〜49.8%で、はっきりした差はない。差が出たのはショート動画の曜日だった。
| 投稿した曜日 | 本数 | 再生数の中央値(そのまま) | いつもより多く再生された割合 |
|---|---|---|---|
| 月 | 423 | 3.7万 | 50.4% |
| 火 | 412 | 3.9万 | 43.9% |
| 水 | 397 | 4.2万 | 48.4% |
| 木 | 371 | 3.9万 | 51.5% |
| 金 | 457 | 3.9万 | 47.7% |
| 土 | 442 | 7.1万 | 46.8% |
| 日 | 407 | 7.7万 | 55.3% |
ここでも、そのままの再生数では土曜(7.1万)と日曜(7.7万)が平日の約2倍に見えるが、同じチャンネルの中で比べると土曜は46.8%で、むしろ50%を下回った。土日の数字が大きく見えるのは、土日に投稿しているチャンネルの顔ぶれ(再生数の多いチャンネルが土日に出していること)によるもので、曜日そのものの効果ではないと考えられる。
その中で日曜日だけは55.3%と高めに出た。規模で分けても1万〜10万人で54.6%、10万〜100万人で58.0%、100万人以上で52.6%、公開からの日数で分けても7〜20日で57.1%、20〜90日で53.6%と、どの分け方でも50%を上回っている。反対に火曜日の43.9%は、公開から20〜90日の動画に絞ると49.7%に戻り、安定した差ではなかった。
まとめると、このデータでは「投稿する時間帯や曜日で再生数が大きく変わる」とは言えなかった。そのままの再生数で見ると時間帯や曜日で2倍以上の差があるように見えるが、その多くは「どんなチャンネルがその時間に投稿しているか」の違いで説明できる。同じチャンネルの中で比べて残る差は、通常の動画の夕方〜夜とショート動画の日曜日が少し有利という程度だった。
ただし注意点もある。対象の動画は2026年5月下旬〜8月上旬の公開が中心で、夏休みやお盆の時期を含む。日曜日の結果も約400本・数か月分のデータで、季節が変わっても同じになるかは分からない。また、ここで見ているのは「投稿した時間」と「その後の再生数」の対応関係だけで、時間を変えれば再生数が増えるという因果までは示していない。たとえば、気合いの入った動画ほど日曜や夜に出す、という投稿する側の事情が結果に混ざっている可能性もある。再生数は丸められていない実際の値だが、取得した時点の累計なので、公開後の日数のばらつきの影響は完全には消せていない。
投稿時間に悩むより、自分の視聴者がいつ見ているかをYouTubeの分析画面(アナリティクス)で確かめるほうが確実だ。各チャンネルの登録者の推移はRosterのランキングやチャンネルページで確認できる。
Q. YouTubeの投稿時間のおすすめは?
今回のデータでは、通常の動画は17〜21時に投稿したものが、同じチャンネルのいつもの再生数をわずかに上回りやすかった(51〜52%)。ただし差は小さく、ほかの時間帯でもおおむね50%前後だった。
Q. YouTubeの投稿時間は関係ないの?
まったく関係ないとまでは言えないが、思われているほど大きくはない。そのままの再生数で見える時間帯の差の多くは、その時間に投稿しているチャンネルの規模の違いによるものだった。
Q. YouTubeは何曜日に投稿するのがいい?
通常の動画は曜日による差がほとんどなかった(48〜51%)。ショート動画は日曜日に投稿したものが、いつもより多く再生された割合が55.3%と高めだった。
Q. ショート動画の投稿時間のおすすめは?
ショート動画は時間帯による差がはっきりしなかった(46〜50%)。時間帯より曜日、とくに日曜日のほうが差が出ていた。
Q. 土日に投稿したほうが再生数は多い?
そのままの再生数では土日のショート動画は平日の約2倍だったが、同じチャンネルの中で比べると土曜日は平日と変わらなかった。土日の数字が大きく見えるのは、土日に投稿しているチャンネルの顔ぶれの違いによるものと考えられる。
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