「YouTubeの再生回数の平均はどれくらいか」「登録者が◯人なら1本あたり何回再生されれば普通なのか」は、動画を出している人がいちばん気になる数字のひとつだ。登録者数のわりに再生回数が少なくて不安になる人も多い。Rosterは日本のYouTubeチャンネルの動画ごとの再生回数を記録しているので、登録者数の規模ごとに実際の数字を集計した。
この条件で残ったのは3,972チャンネル・動画23,378本(通常の動画14,835本・ショート動画7,093本・配信のアーカイブなど1,450本)。動画の公開日は2026年1月〜9月上旬。
最初に注意したいのは、再生回数の「平均」はあてにならないことだ。通常の動画14,835本の再生回数を単純に平均すると44,860回になるが、真ん中の値(中央値)は2,755回しかない。平均を下回る動画が82.6%もあり、ごく一部の大ヒット動画が平均を大きく押し上げている。ショート動画ではさらに極端で、平均135,600回に対して中央値は2,074回、平均を下回る動画は91.2%だった。
そのため、この記事では「平均」ではなく、チャンネルを少ない順に並べたときの真ん中の値(中央値)と、真ん中の半分のチャンネルが収まる範囲を目安として示す。
| 登録者数 | チャンネル数 | 1本あたり再生回数(真ん中の値) | 真ん中の半分の範囲 | 登録者数に対する割合(真ん中の値) |
|---|---|---|---|---|
| 1,000人未満 | 654 | 142回 | 55〜359回 | 101.3% |
| 1,000〜1万人 | 784 | 1,126回 | 356〜3,389回 | 37.4% |
| 1万〜10万人 | 784 | 10,000回 | 3,536〜27,269回 | 34.3% |
| 10万〜100万人 | 442 | 76,624回 | 36,306〜151,586回 | 30.2% |
| 100万人以上 | 54 | 209,326回 | 78,087〜550,113回 | 13.9% |
登録者1,000人から100万人までは、1本あたりの再生回数が登録者数の30〜37%というのが真ん中の目安だった。登録者1万人のチャンネルなら1本3,000〜4,000回くらいが「普通」ということになる。ただし範囲は広く、同じ1万〜10万人のチャンネルでも、真ん中の半分は登録者数の12.7%〜84.6%に散らばっている。
登録者数より再生回数のほうが多い(割合100%以上)チャンネルも、1,000〜1万人で22.4%、1万〜10万人で20.9%あった。反対に、登録者数の1%にも届かないチャンネルは1万〜10万人で1.7%、10万〜100万人で2.3%と少数だった。
登録者数に対する割合は、規模が大きくなるほど下がっていった。1,000人未満では101.3%と登録者数とほぼ同じだけ再生されるが、100万人以上では13.9%にとどまる。登録者が多いチャンネルほど、昔に登録したまま今は見ていない人を多く抱えていることが一因と考えられる。
これが「たまたま公開からの日数の違いではないか」を確かめるため、公開から30〜90日の動画と90〜180日の動画に分けて同じ集計をした。30〜90日では1,000〜1万人36.9%・1万〜10万人34.5%・10万〜100万人28.7%・100万人以上11.8%、90〜180日では44.8%・35.9%・37.4%・21.5%で、日数がたつほど割合はやや上がるものの、100万人以上が低いという傾向はどちらでも同じだった。
ジャンルで分けると、話はもう少し複雑になる。料理・グルメでは1,000〜1万人56.7%→1万〜10万人25.6%→10万〜100万人17.7%ときれいに下がる一方、ゲームでは1万〜10万人が60.5%と1,000〜1万人(49.1%)より高く、音楽では1,000人以上のどの規模でも18.7〜21.7%でほとんど変わらなかった。「規模が大きいほど割合が下がる」は全体の傾向で、どのジャンルにも当てはまるわけではない。ジャンルによって目安の数字自体もかなり違い、1万〜10万人の真ん中の値はゲーム60.5%に対してスピリチュアル・占い29.2%、音楽18.7%だった。
| 登録者数 | チャンネル数 | 1本あたり再生回数(真ん中の値) | 真ん中の半分の範囲 | 登録者数に対する割合(真ん中の値) |
|---|---|---|---|---|
| 1,000人未満 | 569 | 1,207回 | 422〜1,827回 | 797.1% |
| 1,000〜1万人 | 318 | 2,038回 | 1,136〜4,176回 | 72.9% |
| 1万〜10万人 | 262 | 14,344回 | 3,502〜44,873回 | 51.4% |
| 10万〜100万人 | 103 | 98,056回 | 15,213〜410,271回 | 27.4% |
| 100万人以上 | 35 | 112,168回 | 22,632〜228,355回 | 6.2% |
ショート動画は、登録者が少ないチャンネルでも1本1,000回前後は再生されやすいのが特徴だ。登録者1,000人未満のチャンネルで、通常の動画の真ん中の値が142回なのに対し、ショート動画は1,207回と8倍以上だった。登録者ではない人のおすすめにも流れやすいためと考えられる。
一方で、ばらつきは通常の動画より大きい。10万〜100万人のチャンネルの真ん中の半分は15,213〜410,271回と27倍の開きがあり、「登録者数からショートの再生回数を見積もる」のは通常の動画より難しい。100万人以上では登録者数に対する割合が6.2%まで下がった。
再生回数に対する高評価の数の割合(チャンネルごとの真ん中の値)も集計した。再生100回未満の動画は割合がぶれやすいので除いている。通常の動画はどの規模でも1.8〜2.2%前後(1,000人未満1.80%、1,000〜1万人2.22%、1万〜10万人2.24%、10万〜100万人2.03%、100万人以上1.77%)で、規模による差は小さかった。ショート動画は1,000人未満0.49%、1,000〜1万人0.82%、1万〜10万人1.20%と、通常の動画より低く、規模が小さいほど低かった。ショートは登録者以外の人に流れて見られることが多いぶん、高評価まで押す人の割合が下がると考えられる。
まとめると、通常の動画なら「登録者数の3割前後」が1本あたり再生回数の真ん中の目安で、登録者数より多く再生されるチャンネルも2割ほどある。登録者数のわりに再生回数が少ないと感じても、登録者数の1割以上あれば、同じ規模のチャンネルの中で極端に低いほうではない(1万〜10万人の下から4分の1の境目が12.7%)。
ただし、注意点もある。Rosterに登録されているチャンネルは、日本のYouTubeチャンネル全体から無作為に選んだものではなく、Rosterが見つけて記録しているチャンネルに限られる。とくに登録者1,000人未満は、ここに入っていない始めたばかりのチャンネルが数多くあり、それらも含めれば数字はもっと低くなる可能性がある。また、登録者数は最新の値で、動画を記録した時点の値ではない。再生回数は記録した時点の累計なので、公開から日がたつほど増え続ける。ここで示した数字は「この規模のチャンネルはこれくらい再生されていることが多い」という対応関係で、登録者を増やせば再生回数が比例して増えるという因果を示すものではない。
各チャンネルの登録者の推移は、Rosterのランキングやチャンネルページで確認できる。
Q. YouTubeの再生回数の平均はどれくらい?
今回集計した日本の通常の動画14,835本では、単純な平均が44,860回、真ん中の値(中央値)が2,755回だった。一部の大ヒットが平均を押し上げるため、8割以上の動画は平均を下回る。目安には平均より真ん中の値を使うほうが実態に近い。
Q. 登録者数に対して再生回数はどれくらいが普通?
通常の動画では、登録者1,000人〜100万人のチャンネルで1本あたり再生回数が登録者数の30〜37%というのが真ん中の目安だった。登録者100万人以上では13.9%まで下がる。
Q. 登録者1万人だと1本あたり何回再生される?
登録者1万〜10万人のチャンネルでは、通常の動画の再生回数は登録者数の34.3%が真ん中の値だった。登録者1万人なら1本3,000〜4,000回程度が目安になる。ただしジャンルによって差が大きい。
Q. YouTubeショートの再生回数の平均・目安は?
チャンネルごとの真ん中の値で見ると、登録者1,000人未満で1,207回、1,000〜1万人で2,038回、1万〜10万人で14,344回だった。登録者が少なくても通常の動画より再生されやすいが、ばらつきは大きい。
Q. 登録者数と再生回数が合わないのはおかしい?
おかしくない。登録者が多いチャンネルほど、登録者数に対する再生回数の割合は下がる傾向があり、100万人以上では13.9%が真ん中の値だった。逆に登録者数より再生回数が多いチャンネルも、1,000〜10万人の規模で2割ほどある。
Q. YouTubeの高評価の割合はどれくらい?
通常の動画では再生回数の2%前後(規模によって1.8〜2.2%)が真ん中の値だった。ショート動画はそれより低く、登録者1,000人未満のチャンネルでは0.49%だった。
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